
💡 はじめに
私は50歳、小さな会社を経営しながら海外向けECや新規事業の企画にも関わっています。
事業の浮き沈みを何度も経験し、自己破産まで味わいましたが
それでも「もう一度立ち上がる」ことを諦めなかった一人です。
そんな私のもとにも、最近よく流れてくるのが「3問副業」という広告。
「3問に答えるだけで報酬がもらえる」「スマホ1台で月収10万円」──
昔の私なら、一瞬でも心を動かされていたかもしれません。
しかし今、経営者として冷静に仕組みを見つめると
それは“希望を利用するビジネスモデル”そのものです。
🧩 「3問副業」とは何か?
“3問副業”とは、SNS広告などでよく見かける「簡単な質問に答えるだけで稼げる」という副業のこと。
「アンケートモニターのように見える」ことが最大の特徴です。
たとえば、以下のような誘い文句。
- 「3問に答えて即金3万円」
- 「無料登録で誰でも報酬GET」
- 「主婦・会社員・定年後でもできる」
アンケートモニターと聞くと、「安全そう」「企業案件っぽい」という印象を受けます。
しかし実際には、“アンケート風の詐欺マーケティング”が多くを占めています。
⚙️ ビジネス構造を分解して見えた“3つの狙い”
経営者としてマーケティングの裏側を知っている立場から言えば
この“3問副業”の本質は「リスト収集」「小額搾取」「高額誘導」の3段階で設計されています。
① ステップ1:無料アンケートで信頼を獲得
最初に表示されるのは、誰でも答えられる簡単な質問。
「年齢は?」「スマホを持っていますか?」「副業に興味がありますか?」
──これだけで「参加している感覚」を与え、心のハードルを下げます。
ここで目的は“信頼”。
つまり「安全そう」「怪しくなさそう」という印象を植え付けること。
② ステップ2:LINE登録でデータを収集
3問に答えると、「あなたにぴったりの副業を紹介します」と表示され
次にLINE登録を促されます。
登録した時点で、あなたの情報は「リスト」として販売対象になります。
副業業者、情報商材業者、投資詐欺グループ──それぞれが顧客データを共有し
そこから“営業LINEの連鎖”が始まります。
③ ステップ3:手数料・初期費用でマネタイズ
最終段階では「報酬を受け取るための認証料」「本人確認費用」などを理由に
小額の支払いを求めてきます。
金額は1,000円〜5,000円程度。
一見小さく見えますが、数千人単位で支払えば業者にとっては莫大な収益です。
🧠 なぜ“3問副業”はなくならないのか?
私はこれまで、正規のマーケティング設計にも携わってきました。
だからこそ言えます。
「詐欺もまた、緻密な“収益モデル”として成立している。」
そして、これが非常に“効率が良い”のです。
① コストがほとんどかからない
広告費をかければ、数万人単位のアクセスを集められます。
登録した人の1割でも1,000円払えば、数百万円単位の収益になります。
しかも、運営者情報を隠しておけば、逃げ切ることも容易。
② 信頼の皮をかぶりやすい
“アンケート”という形式は、人の警戒心を最も下げる。
「自分が何かを買う」のではなく「協力している」側に見せる仕組み。
心理学的に言えば「援助行動の錯覚」を利用しています。
③ 名前を変えれば何度でも再生できる
通報や炎上が起きても、サイト名やLINE名を変えればすぐに再開できます。
詐欺グループの多くは海外サーバーや匿名ドメインを利用しており
法的追及が極めて難しいのが現状です。
💬 実際に相談を受けたケース
私の知人(40代男性・個人事業主)も、この“3問副業”に引っかかりかけました。
「副業のアンケートに答えただけで、報酬が出ると言われた」
──最初は半信半疑で登録。
しかしその後、「本人確認のために少額を振り込んでください」と言われ
2,000円を送金。
結果、報酬は一切届かず、LINEアカウントはブロックされていました。
しかも、その数日後から「AIビジネス」「暗号資産で稼ぐ」など
別の副業勧誘が次々に届いたそうです。
つまり、一度登録した時点で、“リストビジネスの餌食”になってしまったのです。
📊 正規のアンケートモニターとの違い
私もかつてマーケティング調査に協力したことがありますが
本物のアンケートモニターは、以下のように透明性が高いです。
| 項目 | 正規のアンケートモニター | 詐欺的「3問副業」 |
|---|---|---|
| 運営会社 | 実在企業・上場企業系列 | 匿名・住所不明 |
| 登録費用 | 完全無料 | 認証料・管理費などを請求 |
| 案件内容 | 商品テスト・消費者調査 | 内容が不明・報酬根拠なし |
| 報酬金額 | 数円〜数百円 | 数万円など非現実的 |
| 目的 | 企業リサーチ | 情報収集・高額誘導 |
この違いを冷静に見るだけで、危険な副業を避ける確率は格段に上がります。
🧭 私が思う「副業で失敗しないための視点」

経営者として、そしてかつて失敗を重ねた一人として
副業を選ぶときに大切なのは“華やかさ”ではなく“仕組み”です。
① 利益構造を説明できるか?
「どうしてその副業でお金が生まれるのか?」
ここを自分の言葉で説明できないものは、危険信号です。
収益の根拠がないのに「誰でも稼げる」と言うビジネスは存在しません。
② 顧客データの扱いが明確か?
登録情報がどこへ行くのか、明記していないサイトは危険です。
個人情報は金になる時代。
「無料登録」は、無料ではなく“あなたのデータと引き換え”です。
③ 再現性があるか?
本当に稼げる仕組みなら、
「誰が・どんな環境で・どう実践しているか」が公開されているはず。
匿名の体験談や口コミばかりなら、ほぼ虚偽と考えていい。
🔍 「3問副業」が狙うのは“心の隙”
私は自己破産を経験したとき
「もう一度チャンスがほしい」「一発逆転したい」という気持ちを持っていました。
その時に“3問副業”のような言葉を見たら
もしかしたら、私も登録していたかもしれません。
つまりこの仕組みは、努力してきた人の疲れや希望を利用しているのです。
真面目な人ほど、信じてしまう。
だからこそ、私たち中高年こそ注意が必要です。
🏁 まとめ

- “3問副業”はアンケート形式を装ったリスト収集型詐欺
- 無料登録の裏で個人データを転売
- 小額手数料で大人数から収益を上げる構造
- 本物のアンケートモニターは透明性と現実的報酬が特徴
- 副業選びでは「利益構造」と「データ管理」を確認すべき
🌱 おわりに
私はこれまで、倒産・再起・借金をすべて経験しました。
そして確信しています。
「人は、失敗からしか“本当の安全”を学べない。」
副業の世界には、光と闇の両方があります。
焦らず、冷静に、そして誠実に。
“3問答えるだけで稼げる”という言葉の裏には
努力を軽んじる世界が隠れています。
私たちは、その幻想を見抜く目を持たなければなりません。
小さくてもいい。
確実に続けられる、自分のビジネスを積み上げていくこと。
それが、破産も失敗も乗り越えた私が今、心から信じている道です。
執筆:さゆ
「派手な稼ぎより、確かな一歩を。」
それが“本当に生き残る副業”の在り方だと思っています。